ディスカバリー北海道 【望来豚】美味しさの秘密
今年で20周年を迎えた大丸札幌店食品部が総力込めてお届けする企画
「ディスカバリー北海道~2023~」
北海道の魅力を再発見すべく、実際に現地に出向き目で見て肌で魅力を感じてまいりました!
その魅力をこのブログを使って熱くあつーく皆様にお届けしたいと思います!
今回生鮮・保存担当の私が訪れたのは、石狩市厚田区にあります「ノースベストファーム」さんです!!
「ノースベストファーム」さん??一体なんの牧場?と、ピンとこない方も多いかも知れませんが、
大丸でお買い物される方ならこの名前は聞いた事がある方がいらっしゃるかもしれません。
「ノースベストファーム」さんで育てているのは「望来豚」←もうらいとんと読みます
札幌市内の小売店で販売しているのは大丸札幌店の〈肉の匠いとう〉のみ!
手をかけ大事に育てている豚なので、生産量が多くなく一般的な流通は少ないのです。
そんな「望来豚」の歴史は今から25年前にさかのぼります。
道内で飲食店を経営している社長が、なぜ豚の飼育を始めたのか。
それは、社長のお子様がアトピーをお持ちという事もあり、
安心安全な食材を子供たちに食べてほしいという強い想いからでした。
せっかく北海道という食材の宝庫である土地で何かを始めるなら、道内にある未利用資源を使って
美味しい豚肉を生産したいと、土地も設備もないゼロの状態からスタートしたのです。
当時は、長沼の畑で堆肥を使い循環させながら野菜を育てるという事をしていたそうなのですが、
そこでこの資源を循環させる方法を使って豚を育てられないか?と考えたそうです。
ですが、当時の長沼の土地では豚を飼育する事は出来ず、豚を育てられる環境を求めやってきたのが、
石狩市厚田区の「望来」だったわけです。
いい景色ですよね~。この景色だったら美味しい豚肉に育ちそうですね~。
もし、長沼で豚の飼育が可能だったら「ながぬまとん」だったかも知れませんね
25年前と言えば、サステナビリティなんて概念もまだ世の中には知られておらず
マニアックな事をやっているところだなという見方が多かったそうです。
すみません、成り立ちだけで長く語りすぎました笑
こんな風に私たちのテーブルに乗る食材が生まれてきたんだと思うと、とても感銘を受けてしまい
熱くなりました。。
では、いよいよ「ノースベストファーム」さんの行なっている循環型のエサについてお話させてもらいます。
え?ここから?と言わず、お付き合いください。
さて、それでは実際に見学させてもらいます!!
↑白いツナギを着ているのが、チーム大丸。
青いツナギを着ているのが、「ノースベストファーム」の笠谷副社長
「ノースベストファーム」は、豚を育てるために、飼料原料を道内各地の食品工場などから排出される
未利用資源を集めエサを作っています。
こんな風に集められた本来なら使いみちに困る食材が倉庫にたくさんありました
それを、自社の機械を使いエサにしていきます。
エサの7割を占める炭水化物には、小麦粉、麺、コロッケ工場から排出される未利用資源など
残り3割のタンパク質には、スープを作っている工場から出る出汁がらや
乳製品の工場からホエーなどをもらい、エサとしています。
誰もなんの知識もないまま、ただただ道内のものを使い安心安全な食材を作りたい
そこから美味しい豚肉を消費者に届けたいという想いで
何度も失敗を重ねてこの循環型のエサづくりを軌道に乗せたそうです。
身体は食べたもので作られるとはよく言いますが、これは人に限った事ではなく
我々が食べる食材自体もそうなのだと改めて感じました。
店頭に並ぶ商品の価格には意味があります。
なぜ、この商品はあちらの商品よりも高いのか?を改めて知るいい機会となりました。
そして、それをご来店いただけるお客様に伝えていくのが我々の使命でもあると再認識できました
。。って事で、このながーいブログもご容赦ください笑
「ノースベストファーム」の笠谷副社長、スタッフの皆様
快く取材に応じていただきありがとうございました。
それから、大事に育てられている豚ちゃんたち。びっくりさせてごめんね。
今回ご紹介した「望来豚」は、大丸札幌店地1階〈肉の匠いとう〉の精肉コーナーで
毎日お取り扱いしております。
〈I.T.O.〉にて、望来豚を使ったお惣菜も販売しております。
望来豚使用 焼肉重炭火風(1個)税込880円
望来豚×星空の黒牛 メンチカツ(1個)税込280円
安心安全への熱い思いからスタートした素人集団が作り出した、人にも環境にも優しい豚肉。
融点が低く、脂解けがいい、甘味のある豚肉。
一度食べたら、価値がわかる。是非、お召し上がりください。