~もっと知りたい北海道の魅力~ candle uturano<ウトラノ>
北海道を拠点に活動するクリエイターやアーティスト達が、生み出す個性豊かな作品。
その創造の源を探っていきます。
今回お話を伺うのは、札幌市中央区宮の森にアトリエを構える
キャンドル作家「candle uturano」の永峯さん。
《ココロ・カラダ・暮らし 一緒に愉しんで癒される》をコンセプトに、北海道の季節や自然を蝋で表現したキャンドルの制作をされています。さらに、アトリエでは初めての人でも楽しめるキャンドルレッスンもおこなっています。
そんな永峯さんにキャンドル創作への思いを、私たちの「気になる」視点でインタビュー。
Q:キャンドル作りの原点は何でしょうか?
「日々の暮らしの中で疲れを癒せる「目に見えるモノ」を届けたい」
10年以上セラピスト兼インストラクターに従事していました。
仕事をする中で、健康・癒しには『心・体・暮らしが一緒に良い状態であることが大切である』と学び、以前はそれを施術を通してお客様に伝えていたのですが、もっと暮らしに寄り添い、わかりやすく、形ある「モノ」をご提案していきたいと考えていました。そんなとき、たまたま師匠のキャンドルをネットで見つけて「こういうのを作れる人になりたい!」と強く思いキャンドルの道へ。
2つの意味を持つ「uturano=ウトラノ」
「uturano(ウトラノ)」とは、アイヌ語で「一緒に」という意味の言葉。
屋号の「uturano(ウトラノ)」には、日々の暮らしと「一緒に」キャンドルを灯して癒しの時間を愉しんでほしいという想いと、
1つのキャンドルを作りだすうえで、何種類ものロウ、色付けの顔料や染料、ドライフラワーや押し花、精油、、、そんな色んな材料が「一緒に」なってようやく1つの作品が出来上がること。
この2つの「一緒に」という意味が込められています。
Q:今まで活動してきた中で「思い出の作品」を教えてください。
「氷柱と凍星」
氷柱は初めて「北海道らしい作品」として作り、今もなお一番人気のキャンドルなので、このキャンドルが無ければこれほど北海道をイメージしたキャンドルは無かったかなと思います。
定期的に新作のキャンドルを制作・販売していますが、どのイベントでもお客様は初めに氷柱をみて興味を持っていただくことが多く、今は看板作品の一つになっています。
スタッフ私物 「氷柱」
スタッフ私物 「凍星」
凍星は初めて北海道富良野で作られた“グミワックス”という蝋を使って作った作品です。実は氷柱を制作していた頃からグミワックスを使った作品を作りたいと、密かに試作を重ねるも、なかなか思うようにはならず…ようやく形になった第一号の作品がこの「凍星」なんです。
グミワックスは特に透明度が高い蝋なので、灯してだんだん火が内側に入っていくと、周りの蝋がまるでステンドグラスのような輝きを見せてくれます。
Q:永峯さんにとってキャンドルの良さは何でしょうか?
「ただ火を灯すだけで少しの時間でも心を癒してくれる道具」
キャンドルを灯している時、
火の明るさやゆらぎを眺めていると頭が空っぽ=「何も考えない時」になると思うんです。
日常生活では、寝ている時以外は仕事や家のことなど常に何か考えていると思います。5分~10分の短い時間だけでも火を眺めて何かを考えることを休む。
キャンドルは何も考えない癒しの時間を過ごすキッカケだと思っています。
キャンドルはいい意味で「消耗品」。火を灯すと無くなっていくものですが、
火を灯して、その灯りの時間を愉しみ、自分の癒しの時間を過ごし、無くなったらまた購入する。
また、私はアトリエでレッスンもしているので、無くなったら次は自分の好きなものを作るというのもお勧めです。キャンドルを作るとき、「好きな花を飾る」「好きな香りをブレンドする」「好きな色を作る」、、、そんな自分の好きを込めた世界にたった1つのキャンドルを作る時間も愉しくて癒しの時間ですし、それを持って帰ってお家で灯しても癒されます。そうして灯し終わったらまた作りに来る・・・そんなサイクルになったら嬉しいなと思ってアトリエでレッスンをしています。
食べ物を買ったら食べるように、洋服を買ったら着るように、いつか「キャンドルを買ったら灯す」ということが当たり前になってくれると嬉しいです。
実は蝋も年月が経つと共に劣化していくので、新鮮なうちに是非灯していただきたいです!
今回のインタビューでご紹介いただいた「氷柱」と「凍星」は、
大丸松坂屋百貨オンラインでもご購入いただけます。
是非おご自宅で火を灯して癒しのひとときをお楽しみください。
【編集後記】
今回取材をさせていただき、キャンドルの捉え方が変わりました。
今までは見た目の美しさで選んでいたので、火を灯すことにが後回しになっていました。お話を伺った後に、自宅でuturanoさんのキャンドルに火を灯して眺めていると、炎のゆらぎやほんのりとした灯りを眺めることですっきりでき、そして火を灯していく過程の変化・育てていく愉しみができました。
「キャンドルは消耗品」という言葉の通り、日々の暮らしにほんの少しの癒しもたらしてくれる欠かせないものとなりました。そして見た目も素敵なので、火を灯した時にどんな姿を現してくれるのか、タイトルの意味を見つけるもの私流の愉しみです。
ローカル担当 山本
Profile
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candle uturano(キャンドル ウトラノ) 永峯 純
北海道札幌市生まれ。10年以上セラピスト兼インストラクターに従事。
資格取得後は神奈川県川崎市にアトリエを設け、キャンドルレッスンと制作に従事。
2022年春に故郷札幌に戻り、宮の森にアトリエを移転。
今はレッスンの傍ら、北海道の自然や移ろう季節を体感し、それを糧に日々キャンドルを制作。
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