函館サーモンvol.1 函館の今と未来について〜ディスカバリー北海道〜
みなさまこんにちは!
大丸札幌店の食品を担当しております、
大山と申します。
今年も新たな北海道の魅力を
皆様にお届けすべく始まりました
この企画!!
ディスカバリー北海道〜2024夏〜☀️
今年は北海道といえば観光!
観光といえば函館!ということで、
函館まで美味しいものを発見しに
行って参りました💨
函館といえばいか!と
道産子の私も思っていましたが、
今回は、
函館といえばいか!サーモン!
といわれるようになりたいんです。
そういってお話ししてくださったのは
株式会社マルナマ古清商店
(左)営業一部 課長 工藤様
(右)魚介・藻類養殖事業室 松川様です。
まずお話してくださったのは
函館の海に危機感を抱いていることでした。
私たちも今年はスルメイカの初競りに合わせて
函館へと向かったのですが、
連日時化で2日後に水揚げされたスルメイカは
113キロ、昨年より9割減という驚きのニュースでした。
今函館では、漁獲量の減少に加え
漁師の高齢化、若手漁師の減少なども
社会現象であるとお話ししてくださいました。
魚が獲れないなら燃料代の方がもったいない、
そんなお話も聞いたことがあります。
そんな中、近年スーパーでもよく見ることのある
「養殖サーモン」
お値段が安定しているので、購入することも多いですよね。
ご当地サーモンなどといわれるほど近年養殖ブームでは
ありますが、やはり養殖は
漁師の作業負担が軽減されることや、安定した漁獲量が
見通せることに松川さんは「養殖」に着手。
本社の中で一通りお話をお伺いしたあと、
実際に設計から関わっているという生けすを
見させていただくことをできました。
函館山の麓にあるこの生けすは
北海道内にはなく、
九州から送られて、
函館で組み立てられたそうです。
手前と奥に見えるところ、合わせて6基。
「今年から人がつきました!」
思わずえ?!
と声が出て聞き返してしまいましたが、
この当初の試験から運用に至るまで松川さんお一人で
この担当されていたとのこと。
また、「自分の目で見ることを重要視してます」
という松川さんは、
月々の水質調査や給餌、
海中状況の確認、
清掃をする上で
潜らなくてはわからない…と思い
潜水の資格を、
海に出るには船の船舶免許を、と
両資格を取得されたんです。
同行していたスタッフと思わず
目を合わせ、
「あ、この人異次元だ…」
と意思疎通しました(笑)
「冬は氷割りから始まるんですよね」
と笑顔でお話してくださる松川さんの顔は
笑顔でしたが、想像するだけで我々は
鳥肌がたっていました。
函館では雪が少ないものの、この生けすのまわりに
氷が張ってしまうので、そこを氷割りすることから
スタートするそうです…考えただけでも
もう寒いです。
そんな中ご担当の松川さんは、
初年度は400匹からスタートし、22年6月に200匹を初水揚げ。
3年目となる昨年は生けすの数を倍増したこともあり、
約1万1000匹を育成。
厳しい冬の寒さを超え、約9000匹が見事に育ったとのことです。
ただやはりたくさん入れすぎても
狭くて死んでしまう、
えさを上げすぎても
美味しいとは限らない。
養殖の難しさを痛感いたしました。
給餌の様子も拝見させていただきました。
毎日8:00と16:00にされ、
今年は函館といえばの、「スルメイカ」パウダーを
配合されたとのことです!
魚の旨みに繋がるのはもちろん、
パウダーも工場から排出されるものを
使用されているので、循環した取り組みができているんですね!
ただこのエサが非常に高いらしく、我々人間よりも
高価なものだとか…
ただあくまでのこだわられているのは
「量より質」。
そのこだわりはエサだけではなく、水揚げについても
こだわられていて、
大きいトラックのユニック付きクレーンタモで水揚げしてしまうと
身くずれが起きやすい為、
手作業でたもで少しずつ魚をとり、
現場ですぐさま血抜き作業、海水氷内で脱血しながら冷やし
工場まで10分の距離を輸送されるそうです。
この工程は口にするときとても重要な部分であり、
こういったことでも味は変わってしまうのか…と
改めてこだわりを感じることができました。
さらに血抜きしたあとの血液も函館の海には流さない。
産業廃棄物として処理するために流さず処理をすることで
未来へと繋いでいることもお話してくださいました。
もちろんお話の最初に、
育てたサーモンをいかに”どう”売るか、
付加価値をつけなければということはお聞きしていたのですが、
やはり同じ人間、
氷割りする瞬間、
冷たい海に入るとき、
絶対私なら
ためらいたくなるなと思ったので、
失礼なことは承知の上ですが、
「こういったかなり大変なだと思われる
作業をする上で何が一番松川さんの心を
動かしているのでしょうか」
と聞いてしまいました。
すぐさまお答えくださったのは、
「漁師さんのことを思い出します。」
養殖事業をされる前は、漁協にてご勤務されていた松川さんは
今の漁師さんは、漁獲量の減少、
つまり仕事の減少となり、
漁師以外の違う仕事をされている方も
いるのが現状だそうです。
「函館だからこそ働けちゃうんです。
観光事業はたくさんあるから働けちゃうんですけど、
せっかくの漁師さんがって思うんですよね…。」
函館には大学があっても就職先がない、若者がいなくなる
松川さんは今現在、地域の活性化をミッションに
函館サーモンへと取り組まれています。
「漁業経営の安定した漁業振興」
「実践的な事業による若者の定着」
「函館サーモンを魅力的な観光資源へと」
我々大丸札幌店もぜひ少しでも取り組みさせて頂きたい、また、
絶対的なこの美味しさを味わって頂くべく、
今年最後の水揚げされる函館サーモンを
大丸札幌店にてご紹介させて頂きます!
こだわったからこそ味わえる旨さ以上の価値、
絶対に食べてみてください。
食べた瞬間、私は松川さんの顔を思い出しました(笑)
お刺身の柵は勿論のこと、お召し上がり易いお寿司も作成して登場です!!
詳しい発売日、商品詳細は大丸札幌店HPをご覧ください💁🏻♀️
https://www.daimaru.co.jp/sapporo/
また松川さん、いえ、
「函館サーモンおじさん」は、
フラッとランニングで50km走ってしまうような
プライベートも熱くこだわりがあります!
ぜひ「函館サーモンおじさん」としてInstagramも
されておりますので、松川さんにご興味がある方も、
函館サーモンを食べて頂いた方も、
メンション、ストーリー投稿してみてくださいね☺️
https://www.instagram.com/hakodatesalmon/
改めて、株式会社マルナマ古清商店のみなさま、
ありがとうございました。